ひとつずつ

私のアトピーの経緯とブドウ球菌が体中から消えるまでの経過を綴っていきます。

引っ越し等によりアトピーがさらに良くなった話

ご無沙汰しております。

ツイッターは健在ですが、ブログは約1年ぶりですね。

ここ最近、更にアトピーの調子がよくなり、今は胸以外の全ての部位にアトピーがないという状態にまで回復。薬も胸以外はつけていません。保湿もしていません。

一番驚いたのは肘裏が綺麗に治ったという事です。
脱ステをする前も幼少期ですら私は自分の綺麗な肘裏を見たことがありませんでした。

思い返してみれば実行していたことがいくつかあったので今回はその3つの実践の記録を書いていきます。

 

※私は菌類や外部からの刺激によるアトピーを中心に発症しやすい体質です。
また今回の結果はすべてのアトピーの人に有効というわけではなく、あくまで個人の感想としてみていただければと思います。

 

1.引っ越した

正直これはかなり大きかったと思います。私は同棲の為に8月に都心から離れた場所に住み始めました。そこはオールフローリングで換気抜群、更に浴室乾燥機つきということでカビの心配をあまりしなくてよいというのが大きかったです。
実家は自分の部屋こそ畳。換気も悪く、お風呂は掃除をしないとすぐにカビが出ます。
確かに私は旅行や合宿でお泊りするときはあまり痒いと感じることがありません。その土地の空気や環境がアトピーに影響を及ぼすということは否めないようです。
実際鼻炎や喘息、目のかゆみもかなり軽減され、風邪もひきにくくなりました。

2.関節部分に包帯ぐるぐる巻き

これはかゆみ対策として何年も苦労した「寝てる間に無意識にかいてしまう」ことへの対抗策です。対象は肘の裏と膝の裏のいわゆる「関節部分」です。
私の関節は、というか関節だけは、感染ではなく軽症ながら完全にアトピーでした。
逆に考えると、かき壊しさえしなければ治ることも確実でした。
しかしどうしても日中に頑張って我慢しても夜中の寝ている間の引っ掻きにはどうしても抗うことはできません。できる人なんているのだろうか。。
そしてその対策としてはとんでもない数の手段を行ってきました。
手袋をはめる、腕のサポーターを巻く、大き目のガーゼを貼る、手を縛る・・・
ありとあらゆる対策を行ってきましたが、結果「結局かく」
寝てるときの自分って本当にすごいー!(棒)
いや、本当にすごいんです。手袋もサポーターもガーゼも全部器用に取るんです。
そして掻きむしるのです。
手を縛るについては睡眠に支障をきたすのが難点でした。
さてどうしたものか。。と考えているとステを使ってる間によく使っていた包帯を発見。
おもむろに包帯を肘裏に少々きつめに巻き、堅結び。
なんとこれを行ってから完全に関節を掻かなくなったのです。逆に日中の方がかいていたかもしれません。
この方法、良かった点は主に2つだと考えています。
1つは、きつめに巻いて堅結びをし、その結び目を隠したことにより、寝ている時の私は対抗できなかったこと。たとえ掻いたとしてもきつめに巻いた包帯は、ずれないので物理的に掻くことができません。もうひとつは痒い部分に包帯をあてることにより、汗や外部刺激等のアレルゲンから守られることで痒みが軽減されたのかなと思います。

3.界面活性剤入りのボディソープ

正直この3つめは言うか迷いました。
だってアトピーに界面活性剤って・・っておそらく思う方が大半かなと思うので。。

そしてこの方法についてはアトピーが軽快してきてから更にもう一歩という方が試していただければと思います。おそらく湿疹がひどい状態だと痒さが勝つかな~と思います。あと、人によっては悪化の可能性もあるので今自分に合うソープがあればそちらを使っていたほうがいいのかなと思います。


何に効いたか、これはやはり「菌」です。
なので菌系アトピーじゃない人はこの3つ目のポイントはスルーしてくださいね。
さて、まず私が界面活性剤入りのボディソープを使おうと思った経緯です。
職場で使っているハンドソープがメジャー級の界面活性剤入りのそれでした。
職場にはそれしかなく、とはいえ、私には合うソープもなかったのでこの時は渋々使っていました。
しかし2週間ほど続けていると明らかな変化が。
指の甲の水疱がきれいに無くなってしまったのです。
え、あんなに薬を使ってもよくならなかったのになんでだろう・・・?
思い当たる節はもうそのハンドソープしかありませんでした。そこでそのハンドソープと同じ会社のボディソープを買いました。
そしてまたも2週間。もはや全身は胸以外にアトピーが何一つなくなるという奇跡が。
なにより関節に至っては夜包帯がなくても書き壊すことがなくなるという。。

生まれてこの方、実は綺麗な自分の肘裏を1度も見たことがなかったのですが、晴れて湿疹一つもない肘裏を手にすることができたのです。

 

 

以上3つが私の最近の行いにより変化した経緯です。
すべてがすべて正しかったのかというとそれは自信がありませんが、少なくとも私にとっては好転的な結果となりました。
本当に何が良いかは人によってわからないというのがアトピーの難しいところですよね。
なのでこの文章もあくまでこういう人もいるよというような気持ちで読んでいただければと思います。


以下、引っ越す前と後での肘裏の変化です。


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ブドウ球菌との戦い

私は自分のアトピーが「かぶれ、掻きむしりによる黄色ブドウ球菌の増殖」と知ってからすぐにこのブドウ球菌を攻略できたかというとそうではありません。この「黄色ブドウ球菌」、なんとものすごく手ごわいやつでした。

 

始めの頃、とにかく敵は「菌」なのだから殺菌をせねば!ということで様々なものを試しました。それこそ、殺菌能力の高いハンドソープ、イソジン(傷用)、強酸性水、ブリーチバス、竹酢液、等々。アトピー黄色ブドウ球菌が関係しているのはよく知られていることらしく、それに関連した商品は多く出ています。

実際それで大きく改善している方もいらっしゃいますので、気になる方は調べてみてください。

 

ただ、私の場合は効果がありませんでした。

ものすごくかゆみがつよくなったり、感染が広がったり、皮膚が荒れたり。。

とにかく逆効果でした。そしてそのたびに私の頭は「?」状態でした。

 

だってちゃんと殺菌してるのにどうして広がるの?

効いてる人もいるのにどうして私にはまったく効果がないんだろう。。

 

今当時のことを振り返ると結局私は殺菌作用のある商品で「かぶれ」を起こしていたのかな、ということ、殺菌作用が強くて常在菌まで殺してしまい、うまく皮膚形成まで運べなかったのではと考えています(定かではありませんが)。

 

特にブリーチバスについては本来医師の指導の下行うのが正しいらしいのですが、私は自己流で行いました。結果、皮膚が荒れたのと、体のあちこちにブドウ球菌が広がってしまいました。(風呂に浸かったことによる感染の広がりもあるとおもいます)

 

自己流って本当危険だな、と身をもって体感しました。。

 

そんな私がブドウ球菌をほぼ体中からいなくさせた手順としてはまず皮膚科の先生から調合してもらったステロイドと整菌作用のある軟膏の混合したものをプロアクティブ療法(私の場合はズボラなので余り丁寧ではありませんが)で粗方治しました。(薬の塗り方については別記事をご覧ください)

そのあと、軽度の部位は毎日お風呂でしっかりと洗いました。頭はシャンプーをつかいますが、体は脇と陰部以外はすべてお湯で洗っていました。私にとってはこのほうが痒みも出ずに回復が早く感じました。洗い方としては患部に「当てる」ようにすると刺激が強いので、例えば乳首を洗うのであればシャワーを肩にあててその流れで乳首を洗うなどしたほうが刺激が少ないです。

 

最後は冷水に変えて一気に洗って終わりです。(効果はあったかはよくわからないですが、締めは冷水の方が肌が引き締まった感じがするのと、ネットで冷水シャワーは副腎皮質ホルモンを刺激すると書いてあったのでやっていただけです)

 

又、夜中にかきむしって目が覚めた時には寝ぼけ眼で洗面台に行き、患部を水で、爪を石鹸でよく洗いました。このころ、患部を掻いた爪で他の部位をひっかいたりさわると「とびひ」のように新たに湿疹ができることがあったのでこれは無意識にやっていたことですが、これも湿疹が広がるのを予防できました。

特に私はほっぺのブドウ球菌がなかなか手ごわかったのですが、朝と夜の水洗顔と、ひっかいてしまったら都度ほっぺを洗うのを繰り返してみたことで少しずつほっぺの赤み、熱感がひいてきて、今ではつるつるほっぺになりました。

 

ブドウ球菌の撃退方法については人それぞれだとおもいますが、私のアトピーには薬と水というのがシンプルながら最強なコンビだなと思いました。

 

アトピービジネスと心の話

ステロイドを怖いものと認識すると、ほかの薬に頼ろうとするのは当たり前のことだと思います。
ただし、非ステロイドの薬、クリームならなんでも安全と考えると私のように大変な目にあうこともあります。。

 


顏の脱ステロイドがあと一歩というときにSNSで出会った方からメッセージが飛んできました。カウンセラーのような温かさがあり一度会いましょうといわれた時も特に抵抗なく受け入れました。
お会いした時は栄養の話やその方がたくさんのサプリ(そのビジネスの商品)を飲んでいることや、アロエが肌に水分を与えること、その方の使ってるビジネスの商品にはアロエベラ(入手しづらいらしい)を使うことが多いということ、経皮毒の怖さ等を聞き、最後に試供品の顔、体用の化粧水とクリームをもらいました。
そのころの私は特に知識もなかったので「これを塗れば綺麗になるんだ」とわくわくしながらお風呂上りにほっぺだけ塗ってみました。ですがその直後ほっぺに違和感を感じました。
恐るおそる鏡を見ると塗った部分の頬が赤くはれて大量に汁が出てきていました。え!え!という感じでとりあえずその方にラインをしました。
「使ってみたら顔から黄色い汁が出てきました!どうしたらいいですか!」
『それは「好転反応」といって体から毒が出てる証拠です、つづけてみてください』
といわれました。私はその時は素直に「これは毒だしなんだ」と受け容れました。
しかし、何日たってもその部分が塞がることはなく、次第に瘡蓋がどんどん大きくなってきました。危険だと思った私は使用をやめて様子を見ることにしました。
2か月経過して瘡蓋がようやく巨大化をやめました。この間マスクでも隠せないほどに巨大化した瘡蓋をなんとか隠すためにガーゼを少し浮かせた状態でテープを貼っていました。外に出ると視線を感じるのでとても億劫でした。
そしてゆっくりと瘡蓋は小さくなっていきましたが、3か月目で限界が来た私は母の使ってる顔用の薬をこっそりと塗りました。すると炎症は4日で落ち着き、その後劇的な再発はなくなりました。
今冷静に考えてみればあの塗った瞬間に汁が出る感じは以前も経験していたはずの「接触性皮膚炎(かぶれ)」の典型的な反応でした。脱ステ中ということもあり、皮膚も更に敏感になっていたのだと思います。
あの時は「すぐにでも良くしたい」という思いが先行してまともな判断ができていなかったように思います。このように脱ステ中は少しでもこの辛い肌をマシにしたいという思いから「これは良い」というものを次々に使ってしまい、結果的に治るのが遅くなってしまうというのはよくありました。
そう思うと世の中の所謂アトピービジネスというものをどうしても恨みたくなりますが、結局選択したのは自分で、実際その製品で治ってる人もいるので難しい問題だなと思います。

皮膚科の先生が教えてくれた「薬の塗り方」

脱ステ当時は「ステロイドは塗ってはいけない」という所謂「脱ステ脳」だったので何か月もブドウ球菌を浸出液と信じて放置していました。あの時は毒だしの一環と信じきっていた結果、特に手はもう使えないくらい悲惨な状態になってしまいました。
このままではまずいと思った私は「脱ステ<とりあえず治したい」という思いにシフトし、皮膚科に駆け込みました。この時駆け込んだ皮膚科の先生が初めて私の患部を「とびひ」と診断してくださいました。先生は丁寧に診断してくださった後、処置室で処置をしてくださいました。
先生は消毒液のついた綿で患部を消毒した後、めちゃくちゃ大量に容器からヘラのようなものでステロイドと殺菌作用のある軟膏を順番に塗って処置をしていました。正直ステロイドの副作用を知っている身からすると初めはギョっとする量でした。が、もう治るならなんでもいい、これが一時的なものであってもかまわない、と私の精神は限界を超えていたため、その処置を受け容れました。
さてたっぷりと薬を塗ったらその上からガーゼをあてます。そして包帯で丁寧に巻いていきます。
これで処置は完了です。出来上がった手はミイラ状態でした。これを朝起きた時と夜寝る前の2回繰り返し1週間後又来てくださいと言われました。
手は来院当時見るに堪えない姿だった為、1週間ではまだ治らないと思っていました。
しかしステロイドが強力だったことと塗り方、処置がよかったためか2日で汁がとまり、4日目には弱弱しいですがしっかりと皮膚を取り戻しました。
そのあと頻度を1日一回、2日に1回と徐々に減らし合計2週間くらいで脱ステロイドに踏み切りました。
これだけ強いステロイド、治ったはいいけどとんでもないリバウンドがくるのではないかとひやひやしていました。
しかし1週間、2週間、ついには1か月経っても特に大きなリバウンドは起こりませんでした。むしろステロイドの副作用で薄くなっていた皮膚が日を追うごとに厚くなり、2カ月後くらいには本来の手に戻っていたのです。
このことからわたしは今までステロイドを使って治らなかったのは弱い薬をちびちびと怖がって使い、炎症の炎を完全に消化しきれていない状態でやめて再発を繰り返し結果依存していたこと、そして菌にアプローチせずに炎症をただ抑えることに着目していたことが間違っていたことがわかりました。
又、この皮膚科の先生が行っていた「ガーゼをあてて包帯を巻く」という一見「やりすぎでは?」という行為がとても理にかなっているなと思いました。いままで薬を塗ると乾くまで時間もかかるし、ぐりぐりと「刷り込ん」だりしていました。しかし軟膏で柔らかくなった患部はちょっとした刺激で痒くなってかいてしまったり、薬が取れてしまったり・・・振り返ってみると薬そのものの効果を発揮出来てなかったのだなと感じました。なので包帯を巻くことで外部刺激が減り痒みが起こりにくくなること、薬が取れる心配がないことなどのメリットが挙げられることから私の患部は劇的に良くなったのだと確信しました。
ちなみにステロイドを離脱する際も、この「ガーゼ+包帯」だけは1週間くらいは続けると再発しにくかったです。私の場合患部がものすごい炎症を起こしていたのでステロイドで治った当時は「薄皮一枚」という言葉が最適なほどとても弱弱しくも辛うじて皮膚ができた。というような状態でした。この状態で別の痒い所を掻いてしまったりすると擦れで指の甲が再発してしまうこともありました。なので少なくとも治った直後はガーゼをあてて包帯をしばらく巻いていたほうが私の場合は少ないリバウンドで離脱ができたように思います。

苦労した「信頼のできる」皮膚科医探し②

※前回の続きです。

 

そんな私が再び標準治療の皮膚科に行った理由は「もうこのままでは日常生活を送れなくなるか自殺するしか手段がなくなる」程の重症になってしまったからです。
その日通っていた脱ステ専門の皮膚科に診てもらいましたが、簡潔に一言「糖質制限ができてない」とだけ言われました。「細菌感染だと思うのですが。。」と言っても相手にしてくれませんでした。
でもわたしの手はもはや日常生活を送れないレベルに皮膚が露出した状態でした、悩みましたがその足で地元の標準治療の皮膚科に行きました。
数々の皮膚科に行ってその度に嫌な思いをしてきた私は「もう依存症になってもなんでもいいから先生の言う通り薬を塗って皮膚を取り戻すしかない」という気持ちになっていました。
その皮膚科には以前も行っていましたが、曜日によって診察をしてくださる先生が違うようで、私はその先生には初めて会いました。先生は優しい口調で診察室へ迎え入れてくださいました。とはいえ、当時の私の皮膚科医に対する警戒は強く、もう無駄に傷つきたくないという思いから言われたことには素直に従おうと思いました。
なので先生の口から「これはとびひになってるね」と言う予想外の言葉が出た時には思わず顔を上げました。そして先生はすぐにその場で処置を始めてくださいました。(処置の方法についてはまた別の記事で説明します。)
処置が終わると、薬の塗り方や量、抗生物質の効能と副作用、お風呂の入り方など丁寧に説明をしてくださり、1週間後又来てくださいと言われました。
その一週間先生に言われた通りに処置をすると4~5日で皮膚は綺麗に元に戻りました。皮膚科で見せると「薬の使い方上手です!では薬の強さを弱くしていきましょう」と褒めてくださいました。初めて皮膚科の先生にほめてもらい、涙が出そうになりました。
そして私の不安とは裏腹に患部はその後薬をやめても再発することなく治りました。本当に細菌感染というわたしの予想は当たっていたんだな。と確信しました。
この十数年とびひや細菌を疑ってくれた皮膚科医はいませんでした。それは細菌検査すら要請してもしてくれなかったことから私の患部以外の乾燥肌を見て「アトピーの湿疹の中の一つ」と漠然な仮説から決めていたのではないかと思えてなりません。もしもそのように診断するのであれば最低限今までどのように薬を塗ってきたか、生活習慣には気を付けていたかという問診は必要だと思います。それでも治らずに1日中汁と戦い続けている私たちのような患者が大勢いることも知ってほしいです。
以上のことから、信頼のできる皮膚科の特徴として
①患者の話をちゃんと聞いてくれる。(これが一番重要な気がします、精神安定にもなります)
②処方する薬の作用をしっかりと説明してくれる。
③薬の塗り方と量、お風呂での患部の洗い方、その他生活習慣のことについて丁寧に説明してくれる。
(※②と③については説明がなければ質問してみるといいと思います。)
があげられると思います。
アトピーという体質自体は変えることは難しいと思いますが、気を付ければ薬を卒業して皮膚に出ないくらいには治すことは可能だとおもっています。
「卒ステ」を目標にした皮膚科医に出会えることが望ましいと思います。

苦労した「信頼のできる」皮膚科医探し①

アトピーを患者自身が民間療法で治そうとする例は珍しくないと思います。その理由の一つに皮膚科への不信感があると思います。確かに治してくれるかそうでないかも理由に入ると思いますがそれ以上に患者に寄り添ってくれるか、という「患者への対応」の部分のほうが私は重要かなと思います。
幼少期の頃のことはあまり覚えていませんが、私は高校生の頃アトピーが出た際に初めて一人で皮膚科にいきました。先生に患部を見せるとパソコンに何か真剣に打ち出し、2.3分で診察は終了しました。そして薬を貰って帰りました。この時は「皮膚科ってすぐ診察終わって便利だなー」程度に思っていました。
薬を塗るとすぐに治りましたが、一か所だけ日中汁が出て再発を繰り返してるところがあったので皮膚科に行くと「かくからこうなる、かいちゃだめだよ」とお叱りを受けました。実は私にはかいた記憶がありませんでした。そもそも患部自体はそんなにかゆみを感じなかったのです。「かいてません」と訴えても「いや、かかないとこうはならないから」と半笑い。また薬を出されて終わりました。
脱ステをしていた時は細菌感染を起こしているのではないか(実際おこしていました)と思ったので「ステロイド以外の治療もできます」という皮膚科にいき、患部を見せて「細菌感染をしていると思うのですが」と言うと「いや(ただの湿疹だし)、ここまでひどくなったらステロイドを使わないと」と言われ、勝手に写真を撮る、勝手にステロイドを塗る、という行為を始めました。今だったら反論すると思うのですが当時はあまり知識もなく、又急に始めた行為に「何をしているんだろう」とひたすらポカーンとしていました。
そして薬局では大量のステロイドとプロトピック、漢方薬とサプリを出されました。え?漢方とサプリってどうして出してるの?と全く説明されてないものが大量に処方されていました。
脱ステ専門の皮膚科にいけば「糖質制限してないでしょ」と決めつけられ、「してます!」と訴えるも「駄目だと思うとつい食べたくなるよね~」と私の言ってることをスルー、先生は私のことを全く信頼してくれていませんでした。
足に感染の可能性があると思って行った皮膚科では細菌検査を行っているということだったので御願いすると「見たらわかるから検査する必要はない」と言われました。じゃぁ見てもらおうと思い、患部を見せると「これはアトピーの湿疹だね」と言われ「でも不自然な汁の固まり方なんです」「患部をかいた手で背中を触ったら湿疹が広がって・・」と訴えるも「私はそれを生で見てないからわからない」といわれ(いや、じゃぁ重症な状態で来いと?だから細菌検査をお願いしてるのに、とは思いましたがこらえました)挙句「アトピーは一生涯薬と付き合っていくもの」という発言があったので「わかりました。今日は診察だけで大丈夫です、ありがとうございました」というと癇に障ったのか「ええ私もあなたを治すつもりはありませんので、なんだか話も通じないし、人の話はしっかりと聞いたほうがいいですよ」という「お前がな」と思わず言ってしまいそうになる発言をされたこともありました。
もうお分かりかと思いますが、私は数々の皮膚科を巡りました。こんなに巡っているのに話もろくに聞いてくれず、患者に全く寄り添うことなく「すべてあなたのせい」のごとく皮膚科医に叱られての繰り返し、家に帰ると絶望し、泣いて、どっと疲れる。そして思うのです「皮膚科で毎回こんな思いをするくらいなら皮膚科にいかないほうがまし」と。
皮膚科にいって診られるのは皮膚だけ。そして私の乾燥肌を見てアトピーの湿疹という漠然とした診断をする。何が原因でこうなったか、生活習慣はどうか、いままでの薬の塗り方はどうか、などは全く聞かれず、勝手に生活習慣が悪いと決めつけては半笑いで「〇〇だからこうなるんだよ」と言われる。そんな患者の話を全く聞かずに写真は一人前に撮ってきて、何の説明もない薬を大量に出してくる場所に行きたいと思いますか。

次回は信頼できる先生に出会えた話から、信頼できる皮膚科医の特徴について書いていきたいと思います。

私が「脱ステ信者」だった頃

アトピーの方で脱ステ治療に踏み込んだものの改善されないどころか悪化して、色々試しても皆みたいによくならない。その結果迷宮入りして、何か月もいろんなものを試してもうまくいかず、「もう自分は治らないのではないか」「死にたい」と思ってもなお「標準治療には戻りたくない!」と確固たる信念を貫く人は第三者から見たら不思議だと感じる人も多くいると思います。
まずなぜアトピー患者は「脱ステ」をしたがるのか。
これは人それぞれだと思いますが、私はステロイドを使って治しても再発するアトピーを見ながら「これって抑えてるだけで、結局やめたらまた出てくるんだよね。」と薄々思っていました。
皮膚科医に相談しても「かかなければこうはならない」とかいてなくても言われる始末。かかなくても勝手に汁が出てくるのに。それを訴えても「寝ているあいだに~」と聞く耳持たず。そしてランクの上がるステロイド
そんな時に助け舟のように「脱ステロイド」という言葉に出会うのです。脱ステロイドの治療目標は「根本治療」「再発しないアトピー治療」。

そっか今まで私は薬に依存してたんだ、ふむふむ、ステロイドは皮膚を薄くする!?その結果アトピーが悪化して、依存して・・・。怖い薬だ!やめないと!

このような流れになると私は「いままでの対処療法の皮膚科はもう信じられない!根本治療をしないと!」という考えになり、そしてネットで脱ステによる壮絶なリバウンドの数々を見るので自分の肌が悪化を起こしても「これは毒だし」「好転反応!」と信念を貫く様になりました。
確かに私のように一気に脱ステをするとリバウンドといってステロイドで抑えていた分の炎症が一気に爆発して一時的にひどいアトピーになることがあります。
しかしこれは私の経験上ですが通常のリバウンドであれば何も塗らずに1カ月くらい経てば少しずつ収まって後は肌のかさつきが残る程度になります。
問題は脱ステの際に細菌感染やほかの皮膚炎を併発している場合です。この場合は2週間くらいでピークを迎えるはずのリバウンドが数カ月もしかも炎症も以前よりどんどん広がっていくという症状が起きます。
しかし私はこのような状態になっても2か月くらいその状態で放置していました。それは脱ステの毒だしと信じて疑わなかったこと、脱ステの皮膚科医から「糖質をもっとおさえないと」といわれていたことで「まだまだ努力が足りないんだ、頑張らないと」と拍車をかけていました。
どんなにひどい状態になってもこれを続けていれば、いつかは幸せになれる。という希望、そして標準治療に戻ってもどうせ治らないんだからアトピーがひどくなってもどっちみち同じという皮膚科医に対しての不信感から脱ステから抜け出せなくなっていました。もはや信者といったレベルだったと思います。
こうして私は日常生活が困難になるレベルに達するまで脱ステ信者でした。
でもあの頃の私を馬鹿にするつもりはありません。
あの頃は頼れる人が誰一人いませんでした。

次回は苦労した皮膚科医探しについて書いていきます。